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蓄電所とは

電気を安いときに貯めて、高いときに売るための設備が「蓄電所」です。太陽光発電が増えたことで、電気があまる時間と足りない時間の差が大きくなりました。その差を埋める役割として、いま全国で建設が進んでいます。ここでは、蓄電所がどんなものなのか、これからどうなっていくのかを、できるだけかんたんにご説明します。

電気を「貯めて売る」だけの、無人の設備です

充電 昼のあいだ、太陽光の電気があまって価格が安くなる時間に、電気を買って貯めます。
放電 夕方、家庭や工場の使用が増えて価格が高くなる時間に、貯めた電気を売ります。

この価格差が収益の基本です。人が住むわけではないので建物は建ちません。ふだんは無人で、遠隔で監視・制御されています。人が訪れるのは定期点検のときぐらいです。

家庭用の蓄電池とは、別物です

項目家庭用の蓄電池蓄電所(系統用蓄電池)
目的停電への備え・自家消費電力会社の送配電網へ売る
法律上の扱い一般用電気工作物事業用電気工作物(発電所と同じ)
必要な手続き設置工事のみ系統連系の申請、保安規程の届出、消防への届出
置き場所自宅の壁ぎわ独立した土地(フェンスで囲う)

家庭用の蓄電池

目的
停電への備え・自家消費
法律上の扱い
一般用電気工作物
必要な手続き
設置工事のみ
置き場所
自宅の壁ぎわ

蓄電所(系統用蓄電池)

目的
電力会社の送配電網へ売る
法律上の扱い
事業用電気工作物(発電所と同じ)
必要な手続き
系統連系の申請、保安規程の届出、消防への届出
置き場所
独立した土地(フェンスで囲う)

どんな機器でできているか

白いコンテナ型の蓄電池が2台並んだ様子
蓄電池ユニット 電気を貯める本体です。リチウムイオン電池を屋外用の金属の箱に収めたもので、低圧の規模ならこの箱が2〜4台ほど並びます。
パワーコンディショナと接続されたケーブル
パワーコンディショナ(PCS) 電池の直流と、送配電網の交流を変換する機器です。申請書に型式と認証番号を書くため、機種選びが手続きの前提になります。
フェンスに囲まれたキュービクル(受変電設備)
キュービクル(受変電設備) 高圧の案件だけに必要になる、6,600Vの高圧を機器用の電圧に変える鋼板製の箱です。

大きさは、低圧と高圧の2種類

項目低圧高圧
出力〜49.9kW50kW〜2,000kW
見た目コンテナ1〜2台ほど受変電設備を備えた本格的な規模
土地の広さ最小で約40㎡から
(一般には100〜200㎡ほど)
おおむね1,000〜3,000㎡
接続検討原則不要必須・有償
(約20万円+税/件、回答まで約3ヶ月)
連系までの期間3〜6ヶ月1年〜1年半

低圧

出力
〜49.9kW
見た目
コンテナ1〜2台ほど
土地の広さ
最小で約40㎡から
(一般には100〜200㎡ほど)
接続検討
原則不要
連系までの期間
3〜6ヶ月

高圧

出力
50kW〜2,000kW
見た目
受変電設備を備えた本格的な規模
土地の広さ
おおむね1,000〜3,000㎡
接続検討
必須・有償
(約20万円+税/件、回答まで約3ヶ月)
連系までの期間
1年〜1年半

収益は、3つの市場から生まれます

  1. 卸電力市場 安い時間に電気を買って貯め、高い時間に売ります。価格は30分ごとに動き、値動きの波はほぼ毎日あります。
  2. 需給調整市場 「すぐ使える電源」として待機します。実際に使われなくても待機していること自体に対価が入り、使われた分はさらに別途精算されます。ここが主な収入源です。
  3. 容量市場 4年先のオークションで「その時期も電気を出せます」と約束し、毎年決まった額を受け取ります。市場価格に左右されない土台になります。

太陽光発電の投資が「売電1本」なのに対して、蓄電所は収入の柱が3本あるのが特徴です。どの市場でいつ稼ぐかは、アグリゲーターと呼ばれる運用の専門会社が自動で判断します。

収益は市場価格や約定の状況によって変動します。将来の収益を保証するものではありません。

なぜ今、蓄電所が増えているのか

太陽光発電が増えた結果、よく晴れた日の昼は電気があまり、日が落ちる夕方には足りなくなる、という一日のなかの落差が大きくなりました。あまった電気は発電そのものを止めて捨てること(出力制御)があり、その一方で夕方は火力発電を焚き増しています。

この昼と夕方をつなぐのが、蓄電所の役割です。発電するのではなく、時間をずらして届ける設備、と考えるとわかりやすいと思います。

これから、蓄電所はどうなっていくか

資源エネルギー庁の系統ワーキンググループ資料(2025年9月24日)によると、高圧以上の系統用蓄電池の状況は次のとおりです。

接続検討の申込み143GW
契約申込み18GW
実際に連系済み0.25GW(2025年6月末時点)
計画は大量にあるのに、実際に動いているのは契約申込みの約1.4%、接続検討まで含めると約0.2%にとどまっています。手続きや機器の納期に加えて、条件に合う土地が見つからないことが進まない理由のひとつになっており、用地さえ決まれば動き出す計画が全国に控えている状況です。

上記は公表資料にもとづく現状の整理です。今後の建設量や収益を予測・保証するものではありません。

法律とルール

  • 法律上は「発電所」と同じ扱いです 低圧の小さな蓄電所でも、法律上は事業用電気工作物に区分されます。保安規程の届出と、電気主任技術者の選任(外部への委託が可能)が必要です。
  • 消防署への届出をして設置します 2024年1月の火災予防条例の改正で、規制の対象が「蓄電容量10kWh超」に広がりました。20kWh超は所轄消防署への設置届出が必要で、屋外に置く場合は建物から3m以上離すのが原則です(延焼を防ぐ措置をとった製品・設置方法なら緩和されます)。
  • フェンスと標識の設置は決まりごとです 第三者が立ち入れないよう、敷地はフェンスで囲い、標識を設置します。これは技術基準で求められている措置で、工事の範囲に含まれます。
  • 土地によっては、別の手続きが必要です 農地であれば農地転用、場所によっては開発許可の手続きが発生します。特に農用地区域からの除外(農振除外)は半年単位の時間がかかり、全体の工程を左右します。

設置までの流れと、かかるお金

連系までの期間

低圧事前相談 → 契約申込 → 連系工事・竣工 → 連系開始
あわせて3〜6ヶ月
高圧接続検討(約3ヶ月)→ 契約申込・連系承諾 → 負担金契約・機器調達 → 工事・連系
あわせて1年〜1年半

蓄電池やパワーコンディショナの納期も6ヶ月前後かかるため、実際に工程を左右するのは、接続検討から連系承諾までの手続きと、機器の納期です。

電力会社に支払うお金

接続検討料約20万円+税/件(高圧のみ)。つないで問題ないかを電力会社が審査する費用で、回答書で工事費負担金の概算もわかります。
工事費負担金立地しだいで0円〜数千万円。引込線・変圧器・系統の増強が必要な場合の実費で、近くの系統に空きがあるほど安くなります。
系統連系保証金負担金見込額の10%(高圧のみ)。仮押さえを防ぐための預け金で、最終的に負担金に充当されます。2026年4月から5%→10%に増えました。

ご相談の入口は、2つあります

土地をお持ちの方 使っていない土地を、査定に出したい

相続した土地、売れずに残った空き地。蓄電所の用地として、提携先の専門会社が無料で査定します。古い家や物置が残っていても、そのままで構いません。

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事業者・投資家の方 蓄電所の購入を検討したい

蓄電所(系統用蓄電池設備)の取得をご検討の事業者様に、案件のご紹介とお取次ぎを行っています。収益のしくみ、税制上の扱い、要件とリスクをまとめています。

購入をご検討の方へ
ONETEC株式会社は、ご相談の受付・おつなぎをする窓口です。
土地の査定・買取・借地契約、および設備の売買契約は、提携先の専門会社が行います。
設備投資に関する税制の適用可否は、お客様の状況によって異なります。税務のご判断は、顧問税理士または所轄の税務署へご確認ください。

出典:資源エネルギー庁 系統ワーキンググループ資料(2025年9月24日)、電力広域的運営推進機関 系統アクセス様式、総務省消防庁 蓄電池設備規制資料、経済産業省 蓄電所保安規制資料、および一般送配電事業者各社の系統連系申込ページ(2026年8月30日確認)。設備の仕様・配置・費用は案件によって異なります。

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